駅前商店街を途中で折れさらに歩いていくと、少しずつ住宅地の雰囲気が混ざりはじめる。ちょうどそのような商店街と住宅地の境目に建つ個人住宅である。
クライアントからは、アパートに遮られている南面以外から十分な採光を得ること、外断熱高気密仕様とし良好な温熱環境を実現すること、大きく2つの要望があった。
高度斜線制限が2面からかかってくるので、3階のボリュームを2階外壁面から550程度セットバックさせ、結果的に生じるずれ部分をスリットとし、2階のリビングに上からの光を導くようにした。
3階のボリュームは西と北2辺の壁を傾けることで斜線を交わし、さらに屋根も、空間をなるべく大きく確保できるように南東から北西に流れる勾配をとった。
結果として建物はユニークなスカイラインをもつ。そして隣地の松の木と相まって、街の親しみ深い風景となっていくだろう。
高気密性能について
鉄骨の構造体に下地を組み合板貼りした上に気密フィルムを全面に貼り、さらに断熱材を外側から貼った。気密工事終了後の気密測定を行いC値=0.25㎠/㎡ であることを確認した。
敷地面積 70.87㎡ 建築面積 41.07㎡ 延床面積 104.05㎡ 所在地 東京都大田区 構造規模 鉄骨造地上3階建て
施工 山庄建設株式会社
構造設計 大賀建築構造設計事務所
設計 都留理子建築設計スタジオ 都留理子 清尾景子
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