神奈川県の起伏に富んだ住宅地に建つ、築27年の木造2階建て住宅。家族成員の増加に伴って、6人が快適に暮らすことのできる住まいとするため13㎡の増築を伴う全面改修を行いました。
27年の時を経て緑豊かな庭に面して設えられた既存住戸の8畳和室は両親の寝室として使われており、庭と室内との関係が希薄でした。また6畳のダイニングは窮屈であり、6人の食卓としての適切な広さと開放感がのぞまれました。
計画は、和室であった部分から庭へと張り出すように増築し、既存の屋根と同じ5寸勾配の上り梁を新たにかけ、天井の高いダイニングスペースとしました。玄関とLDKは壁で仕切らずガラスの框戸とし、家族の共有空間全体を庭へと自然な形で連続させています。ダイニング上部は室内窓を介して2階の子ども部屋ともつながっています。さらに2階子ども部屋の上部にはロフトを設え、子ども達の就寝スペースとしました。室内窓を開ければ高さ方向に大きく抜け、夏期には廃熱のルートとなり、また2階にいる子どもの気配も感じられます。
このようにして、水平方向にも高さ方向にも空間のつながりが生まれることになりました。27年目の更新です。
延床面積 124.19m2 用途 専用住宅 所在地 神奈川県 構造規模 木造2階建て
プロデュース ミサワホームAプロジェクト 大島滋
施工 株式会社ミサワホームイング
設計 都留理子建築設計スタジオ 都留理子 須田牧子
撮影 淺川敏
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